流線形がアダ…新幹線よじ登り感電自殺「想定外」

 【日本の議論】

 東海道新幹線新横浜駅(横浜市)構内で11月15日、新幹線の車両の屋根によじ登った男性(25)が高圧電線に触って感電し、大やけどを負った事故をめぐり、鉄道業界に衝撃が走っている。男性はその後、搬送先の病院で死亡したが、JR東海の広報担当者は「まさか電圧2万5千ボルトの電線に触って自殺を図るとは…」と驚きを隠さない。同社を含め鉄道業界では、「車両の屋根の上」は運行トラブル対策上の盲点となっているのが現状で、鉄道各社は新たな対策が求められそうだ。

■始発前にとどろく衝撃音、車両最後尾の屋根の上には焼けた男性

 「ドカーン」

 11月15日午前5時40分ごろ。早朝の静寂に包まれた始発前の新横浜駅構内に衝撃音がとどろいた。東海道新幹線の車掌らが音がした方向に急いで向かうと、発車準備中の新横浜発広島行き「ひかり493号」(16両編成)最後尾の車両の屋根の上で、髪や着衣が燃えた男性が倒れていた。車掌らが消火器で消し止めた際、男性は3・5メートル下の線路に転落した。

 神奈川県警によると、倒れていたのは東京都あきる野市の無職男性と判明した。防犯カメラの映像などから、男性は入場券で改札を通り、運転席のボンネットから屋根によじ登る姿が確認されている。駆けつけた警察官に「死にたい」と漏らしており、車両の屋根の上にある高圧電線に触れて自殺を図ろうとしたとみられている。詳しい状況については、県警が男性の回復を待って聴取する予定だったが、男性は11月24日に搬送先の病院で死亡した。

 一方、JR東海では、新幹線車両の屋根の上で男性が架線に触れて感電したことに困惑の声が広がる。

 同社によると、屋根の上での作業は感電死のリスクが非常に高いため、必ず送電を止めたのを確認してから行うという。

 広報担当者は「まさかあんな危ない高圧電線に近づく人がいるとは…」と今でも驚きを隠さない。

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