担当者も「知識不足を痛感」…B787根本原因「結局不明」:イザ!

2014.10.29 08:00

担当者も「知識不足を痛感」…B787根本原因「結局不明」

 優れた燃費性能を武器に、今や世界の空の主役となりつつある米ボーイング社の最新鋭中型機787。その運航を一時停止に追い込んだ平成25年1月の全日空機のバッテリー発煙トラブルについて、運輸安全委員会は9月下旬に公表した最終報告書で、バッテリー内の電池がショートしたため発煙に至ったと指摘した。しかし、ショートした根本原因までは解明できず、利用者の不安を完全に払拭できたとは言い難い。「航空会社は安全性を丁寧に説明すべきだ」(専門家)との声も上がるが、疑念を消し去るには時間もかかりそうだ。

◆運輸安全委の担当者も「知識不足を痛感」

 「最新鋭のB787もリチウムイオン電池もわれわれのよく知らない世界で、日々新しい知識を入れないといけないと痛切に感じた」

 9月下旬。運輸安全委が公表した全日空機のバッテリートラブルに関する最終報告書について、担当者の一人はハイテク機を対象とした調査の限界を認めた。

 それでも実験結果などに基づき、トラブル原因のかなりの部分を突き止めることはできた。

 まず、操縦室下部にある大型バッテリーケース内に8つあるリチウムイオン電池の1つで、内部ショートが発生したと推定。発熱に伴って大きな電流が発生、他の電池も連鎖的に異常な高温となる「熱暴走」が生じた結果、バッテリー全体が損傷し、発煙に至ったと指摘した。

 バッテリーが激しく損傷し炭化したため最終的にショート原因までは特定できなかった。ただ、調査すべき方向性は見えた。

 リチウムイオン電池内でプラス極とマイナス極との接触を防ぐために設けられた膜があるが、今回は両極が接触したことでショートしたとみられることから、何らかの原因で膜が破れた可能性がある-との仮説を立てた。

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