広島土砂災害 生存率下げる脱水症状と低体温症…「72時間の壁」迫る:イザ!

2014.8.22 10:52

広島土砂災害 生存率下げる脱水症状と低体温症…「72時間の壁」迫る

 広島市の土砂崩れは22日未明で発生から丸2日が経過。生存率が急激に低下するとされる「72時間の壁」も23日未明に迫るなか、行方不明者の捜索は夜を徹して続けられている。災害医学の専門家は「生存者が水分を取ることができなかったり、水に浸かるなどして体温が奪われる状態にある場合、救出は一刻を争う」と指摘する。

 東日本大震災で災害救助コーディネーターを務めた東北大病院の石井正教授によると、大きく生存率を下げる要因に脱水症状と低体温症が考えられる。

 また、阪神大震災などでは、倒壊家屋に挟まれるなど重いもので筋肉が圧迫されるクラッシュ症候群により、救出時には意識があっても圧迫から解放された瞬間に血液中に毒素が回り、死亡するケースもあり、石井教授は「応急的に点滴をするなどの慎重な対応が必要」という。

 人間が水分を取らずにすむ限界が3日間とされ、災害から72時間以上がたつと生存率が低くなるとの統計データから、「72時間の壁」ともいわれるが、石井教授は「あくまで目安で、現場でそうした時間が意識されることはほとんどない」と話す。

 2008年の四川大地震では生き埋めの男性が100時間後に、東日本大震災では宮城県石巻市で、80歳女性と16歳男性が217時間後に、それぞれ救出されたケースもある。

 石井教授は「石巻のケースは津波によって閉じ込められた場所にたまたま冷蔵庫があったことが幸いだった。チャンスがゼロにならない限り、救助活動は続けられるだろう」と話していた。

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