沖ノ鳥島5人死亡 なぜ?「桟橋、荷重が偏った可能性」 困惑する関係者

 東京都心から南に約1700キロに浮かぶ絶海の孤島・沖ノ鳥島(東京都小笠原村)で5人が死亡した事故。工事を発注した国土交通省関東地方整備局(横浜市)は30日、会見で「何らかの理由で荷重が偏った可能性が高い」と指摘。パネルや資料で船の位置関係などを説明したが、事故の詳しい状況については「何らかのトラブルが発生した、としか言えない」「確認中」などと繰り返した。同整備局の松永康男港湾空港部長は「通常あり得ないことが起きた」と漏らした。

 全体の工事は平成23年から始まり、28年度までに総事業費約750億円をかけて、沖ノ鳥島に桟橋を含めた係留施設を設置する計画。海上保安庁や民間企業などが使用する海洋防衛や海洋開発の拠点とするための工事だった。

 工事を担当した五洋建設などの共同事業体(JV)が30日夜に開いた会見によると、作業は午前6時20分ごろ、台船から桟橋を引き出し、昨年8月に設置した荷さばき施設付近に設置しようとしていた。

 設置予定場所に移すために台船を沈め、引き船と呼ばれる別の2隻の船で桟橋を引き出そうとした直後に転覆。桟橋上にいた16人が海に投げ出された。このうち9人は作業にあたっていた他の船に救出された。五洋建設の担当者らによると、当時の天候は波の高さ、風速ともに作業環境として問題なかったという。

 また、五洋建設幹部は桟橋を載せた台船が沖ノ鳥島に向かう前の今月12日、北九州市付近の海上で桟橋が浮くかどうかの確認試験を行ったと説明。「問題ないと判断した」と強調した。

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