【衝撃事件の核心】「絶対に捕まらない」と豪語の振り込め詐欺リーダー逮捕 グループの実態が判明

 振り込め詐欺グループの逮捕者は芋づる式に30人を超え、ついにトップにも捜査の手が及んだ-。投資詐欺の被害者から被害回復名目で現金800万円を詐取したなどとして、東京都大田区の建設会社役員、山田良容疑者(27)が1月、警視庁に組織犯罪処罰法違反(組織的詐欺)などの容疑で逮捕された。全国の高齢者から10億円超を詐取していたとされるグループのリーダーとして君臨し、周囲には「絶対に捕まらない」と豪語していた。約1年をかけた執念の捜査で、グループの厳格なピラミッド構造が暴かれた。(太田明広、五十嵐一)

■被害者名簿でだましの電話 私書箱→ロッカーで現金回収

 東京都中野区の雑居ビル3階の一室。昨年1月上旬、男は被害金返還業者を名乗り、岩手県内に住む無職女性(74)に電話で甘い言葉をささやいていた。

 「うちの会社に投資してくれれば、被害金が戻ってきますよ」

 女性の名前は、平成14年に破綻した健康食品販売会社「全国八葉物流」による巨額詐欺事件の被害者名簿に載せられていた。男の正体は、振り込め詐欺グループでだましの電話をかける「架け子」だった。

 男の話を信頼した女性は3回にわたり、総額800万円を港区の私設私書箱あてにレターパックで郵送した。

 男の活動拠点は、捜査員の間で「新中野アジト」と呼ばれていた。4人一組で名簿のリストにひたすら電話をかけ、「返還業者」や「NPO職員」など入れ代わり立ち代わりで複数の登場人物を演じ、相手を引き込んでいった。

 グループのメンバーは電話での感触がよいターゲットを見つけると、新宿区神楽坂にある「センター」と呼ばれる部署に報告を求められた。そこでは、他のアジトとターゲットがかぶっていないかをチェックしていた。

 同様の手口で詐取したカネは私書箱に集められ、バイク便を使ってコインロッカーに運ばせる。グループの幹部らで構成する上部組織の「本体」がロッカーの現金を回収して取り分を抜き取り、最後にアジトのメンバーに報酬が渡っていたとみられる。

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