腐った遺体、大量のハエ、ゴミ屋敷…「特殊清掃」の現場を見た

 事件や孤立死では、かなりの時間が経過してから遺体が見つかるケースがある。遺体は傷み、手つかずの部屋は朽ちるように荒れ果てる。そんな室内を清掃・消毒して原状回復し、遺品整理も請け負う仕事が「特殊清掃」だ。

 大阪では昨年5月、「おなかいっぱい食べさせてあげられなくてごめんね」とのメモとともに母子が衰弱死しているのが発見され、同11月には餓死とみられる30代女性の遺体も見つかった。いずれも死後数カ月が経過していた。誰もその「死」には気づかなかったが、時間の経過とともに漂う異臭が“現場”を教えた。

 都会の喧噪の中にもかかわらず、誰にも気づかれずに息絶え、長期にわたって発見されることもない孤独な死者。そんな不条理と向き合う特殊清掃の作業に同行した。

 ■ゴーグル、マスク、防護服で作業

 昨年11月下旬の早朝。「SCS特殊清掃・ケアサービス」(大阪市天王寺区)のスタッフは社内にある神棚に手を合わせ、静かに目を閉じた。作業に向かう際にいつも行っている「作法」という。現場は大阪府内のある賃貸マンション。この1室で数日前、身寄りのない高齢女性が死亡しているのが見つかり、オーナーの依頼で室内の原状回復を図るのだ。

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