「チャットに夢中だった」「病気の子にピザ」…虐待より難しい育児放棄

病気のわが子にピザやチキンナゲット

 県警から高橋被告の送致を受けた大津地検は、犯行当時の刑事責任能力の有無を調べるため約3カ月間、鑑定留置措置を取った。担当した精神科医は公判で、犯行時の状態について「疲れやすく、倦怠(けんたい)感を伴う軽度の鬱病だった」と証言したが、その病状が犯行に与えた影響は小さいとした。

 「性格が事件に影響したと言われ、どう思うか」。公判で、裁判官の一人が問うと、高橋被告は「責任感が薄いかどうかは分からない。でも、そう診断されたのなら注意したい」とぶっきらぼうに答えた。

 三男、希旺(ねお)ちゃんの死亡以前にも、2人の子供を亡くしていた被告。「子供の命にもっと注意深くなってもいいのでは?」と飯島裁判長に問われても「それよしりしんどさが大きかったんです」と言い放った。

 「病院に連れていかなかったことを後悔している」と反省の弁を口にした高橋被告だが、どこか他人事のような口調やそぶりからはわが子への愛情を感じることができなかった。

 希旺ちゃんが熱を出した23年6月24~26日の間に母親が与えた食事は、ロールパン、野菜炒め、ピザにチキンナゲット…。とうてい熱を出した子供の食べ物とは思えないが、希旺ちゃんは出されたパンやピザを口にしていたという。

 生きるため必死の行動だったかも-。法廷でのやり取りをメモしながら、希旺ちゃんの心情を考えると胸が締めつけられた。しかし被告にはその姿は「元気そう」に見えたのだという。

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