「チャットに夢中だった」「病気の子にピザ」…虐待より難しい育児放棄

 「その最期はあまりにも悲惨…」。高熱にうなされ、息が荒くなっていったわが子を目の当たりにしながら、それでも母親は医者に診せなかった。大津市で平成23年6月、気管支肺炎を発症した1歳7カ月の三男を放置し死亡させたとして、保護責任者遺棄致死罪に問われた高橋由美子被告(30)の裁判員裁判が10月下旬~11月上旬、大津地裁で開かれ、飯島健太郎裁判長は冒頭の言葉とともに懲役5年の判決を言い渡した。新人記者として大津支局に着任して間もない昨年6月に逮捕された高橋被告。それから判決まで取材に関わる中で、「どうすれば子供を救えたか」という問いかけが頭の中を巡っていた。それは今も続いている。(小川勝也)

赤ちゃん泣いても「ほっといて」

 「被害者は1歳7カ月の子供だ」

 無我夢中で記者生活のスタートを切ったばかりの昨年6月、若い母親が病気の幼児を放置して死亡させ、保護責任者遺棄致死の疑いで逮捕されたとの連絡を支局から受けた。

 なぜそんな小さい子が…。こう思いながら、高橋被告の自宅周辺で聞き込みを続けた。彼女を知る人たちからは「赤ちゃんが泣いていることを指摘しても『ほっといて』と言われた」「チャットに夢中だった」などの話が聞かれ、子供の世話に無関心で責任感の希薄な人物像が浮かび上がった。ただ、チャットについては公判で「当時は、やめていた」と否定した。

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