「酒の力を借りて何とか次の日を迎える」 意識がなくなるまで飲む日々が続き…

 人間なんてこうあるべきだ、という理屈通りに動けるものでもないし、だいたいそんなのつまらないでしょう。いろいろと愚かなことをしながらなんとかバランスをとってやっていく。私は人間というもの自体そんなものだと思っています。

 問題は酒とどう付き合うか、ということだと思うのです。私の場合、20、30代は、時にいろいろやらかす、なかなかにダメな酔っ払いでありつつも、なんとかアルコールに依存せず生きてこれました。

 それは音楽を作ることが何より楽しくて、そこに対しての充実感を一番求めている日々だったからだと思います。

 それが98年頃から、シラフで眠ろうと横になると、身体がどこまでも深く沈んでいくような感じに襲われるようになりました。それは落ち込むといった気分の話ではなく、本当に物理的に落ちていく感覚に襲われるのです。そして脳内では、どれだけ自分がくだらない男かといったネガティブな考えばかりがグルグルと回り始めるのです。

 ですから、とにかく意識がなくなるまで飲む習慣がついていきました。シラフのときはペットボトルがバコッと凹んだような不自然な気分で、酒が回るとやっと膨らんで元の状態になる。分かりにくいかもしれませんが、そんな感覚の日々でした。

 ■織田哲郎(おだ・てつろう) シンガーソングライター、作曲家、プロデューサー。1958年3月11日生まれ。東京都出身。現在「オダテツ3分トーキング」をYouTubeで配信中(毎週土曜日更新)。

 9日(日)に「東北復幸祭2020」コンサートに出演。

 弦カルテットとの共演による『幻奏夜IV』は16日(日)=東京・丸の内コットンクラブ▽23日(日)=名古屋ブルーノート▽24日(月祝)=ビルボード大阪-で開催。一般予約を受付中。さらに29日(土)には「幻奏夜+」を下関市民会館大ホールで開催。詳しくは公式サイトt-oda.jpへ。

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