怖くて笑えるミュージカル「ゆれる人魚」大人向けおとぎ話だから描けたポーランドの歴史

 【映画深層】

 人魚が主人公というと、ディズニーアニメの「リトル・マーメイド」(1989年)のような夢のあるおとぎ話を思い浮かべる向きも多いだろうが、こちら東欧ポーランドの新作映画はちょっと趣が異なる。大きな尾ひれは、まさに魚そのものだし、人間を食べてしまう。そんな怪物が人間に恋をしたら、という大人のファンタジーをミュージカル仕立てで描いた「ゆれる人魚」(2月10日公開)を撮ったのは、これが長編デビューとなるアグニェシュカ・スモチンスカ監督(40)だ。

人間を食べる人魚の心変わり

 この作品は、インディペンデント(自主制作)映画の祭典では世界最高峰といわれる米サンダンス映画祭で2016年、審査員特別賞を受賞したほか、世界中のさまざまな映画祭で話題を呼んだ。「サンダンスでの反応は、ポーランド国内よりも熱かった。プロデューサーらは当初、国外では受けないだろうと言っていたが、多くの人に理解してもらって私も驚いています」と、来日したスモチンスカ監督は笑顔を見せる。

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