日本を愛した彫刻家に迫る仏映画 箱根彫刻の森美術館の撮影で“奇跡”は起きた

 彫刻家の中で、オーギュスト・ロダン(1840~1917年)ほど日本人に愛されている芸術家はいないだろう。11日公開の映画「ロダン カミーユと永遠のアトリエ」は、「近代彫刻の父」と呼ばれるロダンの半生を描いている。

 この映画でロダン(バンサン・ランドン)が創作する「地獄の門」「カレーの市民」、そして「考える人」といった代表作の実物は、東京・上野の国立西洋美術館に行けば見ることができる。円熟した40~60歳代のロダンを追った本作は、弟子であり愛人のカミーユ・クローデル(イジア・イジュラン)と内縁の妻ローズとの間で揺れる優柔不断なロダンの姿も描いている。

 ■日本人モデル「花子」

 日本人にとって興味深いのは、ロダンも日本を愛していたことだ。メガホンをとったジャック・ドワイヨン監督(73)は「ロダンは浮世絵を収蔵し、庭園を造って瞑想(めいそう)をするためよく散歩をしていた。彼は日本国民を敬愛していたんだ」と語る。

 映画には、ロダンがほれ抜いた日本人モデルで女芸人の花子(本名・太田ひさ)が登場する。彼女をモデルにした作品は彫刻58点、素描30点以上。「パリ巡業のたびにロダンは花子と会っていた。彼女はロダンのお好みのモデルだった。絶世の美女だったからではない。ロダンがひかれたのは花子の顔に浮かぶ表情。その表現力に多大な感銘を受け、直感的なひらめきの源になった」とドワイヨン監督。「花子の秀作は自分の喜びのために作っていたんだ」

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