“どこでも映画館”半年で120カ所 画期的な上映サービス「popcorn」の挑戦

 しかし、IターンやUターンで地方に住み始めた若者が、カフェやバーなど新しい店を作って地元の人たちとクリエーティブな活動を活発化させている。ここに映画をうまく組み込ませることができないか。そうしてスタートしたのが、popcornだった。

 「インターネットやDVDで個人的に見るものと、みんなで時間と空間を共有して見るものとでは、かなり違う体験になると思うんです」

文化の多様性を担保するために

 popcornにより“映画館”で映画を見る面白さに気付く若者が増えることで裾野が広がり、今度は地域のミニシアターで新作を見ようという動きにもつながるはずだ、と大高さんは指摘する。

 「popcornでは新作を上映するわけではないので、ミニシアターを圧迫することには全然ならない。むしろミニシアターを盛り上げる取り組みとしてやっています」

 大高さんがとりわけ強調するのは、この事業はビジネスベースではないということだ。だから採算の目標も掲げてはいない。

 「文化って多様性ですからね。多様性を担保することはとても重要で、シネコンだと埋もれてしまういいものをちゃんと届けることは、文化的に重要だと思っている。映画を楽しむ人が増え、作る人も増え、面白い場所も増えてという、文化の架け橋になっていけるといいかなと思っています」と言い切った。(文化部 藤井克郎)

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