“どこでも映画館”半年で120カ所 画期的な上映サービス「popcorn」の挑戦

 影響を受けた作品は数々あると言うが、例えばテリー・ギリアム監督の「12モンキーズ」(1995年)は中学生のころに見て、皮肉っぽいところや作家性の強さなど、表現の面白さに感心した。

 将来は映画の道に進みたいという思いもあったが、早稲田大学政治経済学部に進学し、公共哲学のゼミを選択。卒業後は外資系のコンサルティング会社に入社する。

 映画や現代アートを仕事にしようと、美術大学系の大学院に進みたいとも思ったが、そのための学費を稼ぐのと、一度ちゃんと社会に出て広く経験をした上で、それでも映画をやりたいのか確認したいという目的があった。

 こうして3年間、働いたが、それでも思いは変わらなかったことから、東京芸術大学大学院の映像研究科を受験。プロデューサーとしてコンセプトメイキングなど実践を学ぶことになる。

地方創生の盛り上がりを利用

 大学院在学中の2011年には、インターネット上で不特定多数の人から資金を募るクラウドファンディングのプラットホーム「MotionGallery」を設立。その対象は映画製作だけでなく、現代アートや演劇、音楽、出版と、あらゆる文化活動に加えて、まちづくり系のプロジェクトなどにも及ぶ。

 「もともと社会づくりとか社会の構成のあり方といったものに興味があった。クラウドファンディングをしっかりした社会参加の形として広げていくことはとてもいいことだし、それによってクリエーティブなものが生まれていくとさらにいいよね、という思想で始めています」

 このMotionGalleryを運営して「まちづくり系の人たちの文脈では地方が盛り上がっている」ことに気付いた。

 一方で、映画の地方興行はかなり厳しい。ミニシアターだけでなく、シネコンでさえ閉館する施設が出てくるかもしれない状況だ。

アクセスランキング

もっと見る

ピックアップ