“どこでも映画館”半年で120カ所 画期的な上映サービス「popcorn」の挑戦

外資系入社も思いは変わらず

 このVANDALISMもpopcornに登録されたマイクロシアターの1つ。こういう変化球の上映ができるのも、登録シアターだからこそだ。

 「普通の映画館ではできないことも含めて、いろんなことをやろうとしている。これもその1つの形態です」と、popcornを共同で経営する大高健志さん(34)は言う。

 popcornは今年4月、大高さんと、求人サイト「日本仕事百貨」などを運営するナカムラケンタさんが共同で始めたサービスだ。

 従来、映画の上映会を開くには配給会社と交渉して作品を手に入れ、ホールを借りて上映し、客が入らなければ赤字を抱えた。

 だがpopcornを利用すれば、ホールを借りずともプロジェクターや音響、インターネット設備が整っているなど一定の基準を備えていればカフェなどどんな場所も会場にできる。しかも、popcorn登録作品なら権利処理は済んでいるうえ、初期費用なしで借りられる。

 費用は観客数に応じて支払う仕組みだ。たとえば観客1人あたり利用料が千円の作品なら入場料を1500円にすれば、観客数が少なくても損失は出ない。

 popcornに登録されている作品は約30作品でスタートして、すでに100作品くらいに増えている。なお、作品はインターネットを介して会場までストリーミングで配信される。

 作品を選んで上映会を主催する人。会場を提供する店。そして観客。それぞれをマッチングさせるサービスなのだともいう。

 「シネコンでバンバンやっていなかったというだけで、もっと見られる機会があっていいはずの作品はいっぱいある。そういう作品を広めていくのが、popcornとしてやる意義だと思っています」と話す大高さんは千葉県の生まれ。映画館に足しげく通う映画好きの少年だった。

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