2度見たくなる「ポルト」監督が夢中になったのはあの日本の名匠

【映画深層】

 一度見たら、必ずもう一度見返したくなること請け合いだ。9月30日公開のポルトガル・フランス・アメリカ・ポーランド合作映画「ポルト」は、物語の構成といい、画面や画質の仕掛けといい、細部にわたって緻密に作り込んでいる。ブラジル出身のゲイブ・クリンガー監督(35)が初めて手がけた長編劇映画だが、初来日した監督は「映画は人々が出会う場だと思う」と、日本での公開に心を躍らせる。

■2回分のチケットを買わせるトリック

 舞台はポルトガルの古い港町、ポルト。アメリカ人の孤独な青年ジェイク(アントン・イェルチン)は、夜のカフェでフランス人留学生のマティ(ルシー・ルーカス)と出会う。引っ越しの手伝いをすることになったジェイクは、まだ片付けられていないマティの新居で一夜の契りを結ぶ。翌日、昼過ぎまで眠っていたジェイクが部屋の中でくつろいでいると、マティが恋人を伴って帰ってきた。

 映画は、この一夜の出来事を中心に、ジェイク、マティのそれぞれの視点で、多角的に描いていく。時制を自由に行き来する構成に加え、35ミリ、16ミリ、スーパー8とあらゆるフィルムを使い分けて画質に変化を持たせているほか、画面サイズも横長ワイドのシネマスコープから幅の狭いスタンダードサイズまで縦横無尽に変化する。

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