ビートルズ・ファンが涙した… 杉真理のSF短編「二人には時間がない」

 来年40周年を迎える日本ポップス界の大御所、シンガー・ソングライターの杉真理(すぎ・まさみち)はかなりのビートルズ・フリークとしても知られている。ビートルズをモチーフにかつて発表した杉のSF短編小説「二人には時間がない」は、知る人ぞ知る傑作だ。TOKYO FMグループのミュージックバード「ユメルのモナリザラウンジ」(日曜深夜24時~)に出演し、その内容について語った。

 杉は1983年のアルバム「MISTONE」発表後にアルバムのコンセプトに沿った同タイトルのアーティストブックを執筆し、CBSソニー出版から発売した。全編書き下ろしのショート・ショートとフォトストーリーで構成され、「二人には時間がない」もその中に収められた。

 近未来の音楽プロデューサーが主人公で、行き詰まってた彼は興味のあった“歴史上”の1960年代のアーティストにタイムマシンで会いに行くことにする。大物だと未来に影響を与えるので、デッカレコードのオーディションを落ちたビートルズを選んだ。彼の世界ではビートルズはそのまま消えてしまっていたのだ。

 キャバーンクラブでビートルズを見て衝撃を受けた主人公は、マネージャーとなり4人を世界に売り出したブライアン・エプスタインの役割を果たしていく。一方、タイムマシンの不具合で未来に戻れなくなった彼は「アイル・ビー・バック」「ヘルプ」など作品に託して未来に残した妻へメッセージを送り続ける。

 主人公がメンバーの中でとくにシンパシーを感じていたのがジョン・レノンだが、時間局に命を狙われるようになった彼には守ることができない。その代わりにジョンが訪れたギャラリーに現れた東洋人女性とは…。

 ビートルズのエピソードをちりばめた作品は、当時の熱心な音楽ファンの間で話題になったが、アーティストブックは程なくして絶版となり、現在はオークションサイトなどで高値で取引されている。杉自身も絶版後にファンからプレゼントされた1冊しか持っていないという。

 パーソナリティーを務めるシンガー・ソングライターの茜沢ユメルから「とても面白いです。映画化してください」と絶賛された杉は「映画権売るよー!」と盛り上がっていた。

 杉が自身のビートルズ小説を紹介した「ユメルのモナリザラウンジ」は14日深夜24時から放送。全国79局のコミュニティーFMに配信される。パーソナリティーはシンガー・ソングライターの茜沢ユメル。放送局は番組ブログで確認でき、放送時間帯はサイマルラジオでも聴取可能。

 ※放送は終了していますが、こちらから聴くことができます⇒YouTubeちゃんねる「ゆめさくら」

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