映画『永遠の0』の特攻パイロットは実在した…元ゼロ戦操縦士は語る:イザ!

2014.1.11 15:53

映画『永遠の0』の特攻パイロットは実在した…元ゼロ戦操縦士は語る

 【戸津井康之の銀幕裏の声】映画『永遠の0』の特攻パイロットは実在した(上)

 「まるで本物の空中戦の最中にいるようでした」。発行部数300万部を超える百田直樹さんのベストセラー小説を映画化した『永遠の0(ゼロ)』(山崎貴監督)が全国で封切られた。主人公のゼロ戦パイロット、宮部久蔵の壮絶な生き様を描く戦争ドラマ。冒頭の言葉は、元ゼロ戦操縦士、笠井智一さん(87)=兵庫県伊丹市在住=の映画を見た感想だ。さらに笠井さんはこう証言した。「宮部のような伝説のパイロットは確かにいた…」と。

 ■圧巻の操縦シーン

 《宮部久蔵(岡田准一)は高い操縦技術を持ち、歴戦のパイロットたちからも一目置かれる存在だった。一方で、あまりにも「生きて帰ること」に執着していたため、臆病者だというレッテルを貼られていた…》

 「小説を読んだ当初、私は宮部のようなゼロ戦パイロットはいないと思っていました。当時のゼロ戦パイロットは生死と隣り合わせの状況で、皆、いつも死を覚悟していましたから。でも、小説を読み終えて考えが変わりました。なぜ宮部は生還することにこだわったのか。それは、日本を守るため、自分が生き残って戦い続けるためだったからです」

 第二次大戦中、グアムやサイパンなど南洋を転戦、特攻隊の掩護を何度も務め、生死をくぐり抜けてきた笠井さんの言葉は重い。

 笠井さんは映画での空中戦のCG映像のリアルさに加え、操縦場面の描き方にも感心していた。

 過去の航空映画について笠井さんは「パイロットが前方だけを見て操縦している場面が多かったが、これは間違いです」と指摘。「実際は前方3割、7割は斜め後方を見ながら操縦します。敵機をいち早く発見するためです」と説明する。『永遠の0』で宮部を演じる岡田さんはこの笠井さんのアドバイスを忠実に守り、操縦シーンでは絶えず周囲に視線を向けながら操縦桿を操っている。

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