金融市場、緩和「出口」を意識 東証急落

 金融資本市場で、2013年5月の「バーナンキ・ショック」再来への懸念がくすぶっている。当時は米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長が量的緩和策の早期縮小を示唆し、大混乱を引き起こした。今回の米長期金利の急騰を引き金とした株安の連鎖は、金融緩和を手じまいする「出口」戦略を早くも意識した市場が、中央銀行を試す動きといえる。

 FRBのパウエル議長は24日、米連邦議会下院の議会証言で「FRBのインフレ目標達成には3年以上かかるかもしれない」と述べ、出口論を封じ込めた。

 それにもかかわらず、市場は早回りして債券を手放し、金利上昇圧力をかけている。FRBが金利上昇をどこまで容認するのか、市場の注目度は高まる一方だ。

 日本銀行も市場の安定化に腐心する。日経平均株価の下げ幅が歴代10位の大きさを記録した26日は、約1カ月ぶりに上場投資信託(ETF)を501億円買い入れた。

 日銀は3月、より効果的で持続的な金融緩和を実施していくための「点検」を予定する。これまで市場では、長期金利の変動幅拡大などが取り沙汰されてきた。しかし、金利が上向いてきた局面では、日銀がそれを積極的に後押しする動きは取りづらい。

 東短リサーチの加藤出チーフエコノミストは「日銀は2%の物価上昇目標に遠く、金融緩和の基本方針を変えるつもりはない。状況によって国債の買い入れを柔軟に変化させるなどの対応を取るのではないか」との見方を示している。(米沢文)

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