新政権、最低賃金の大幅上げで中小企業に「荒療治」も

 菅義偉(すがよしひで)政権の中小企業政策に注目が集まっている。首相は「最低賃金(最賃)の引き上げ」を持論としており、田村憲久厚生労働相に指示するなど地ならしを始めた。首相は消費の拡大や企業全体の生産性向上を目指しているとみられるが、大幅な引き上げによる人件費の増大は、新型コロナウイルスで打撃を受けた経営基盤の弱い中小企業の淘汰(とうた)につながりかねない。

 首相は田村氏に、今年度に全国平均で902円(時給)となった最賃について、1000円への引き上げを目指すように指示。梶山弘志経済産業相には、「中小企業の再編促進などによる生産性の向上」を指示した。

 だが、梶山氏は18日の再任後初の閣議後会見で、「『引き上げありき』ということではなく、上げられる環境づくりがまず第一だ」とした。中小企業庁を擁する経産省は、一定の新陳代謝を促しつつも、積極的に企業数を減らす手法は取ってこなかっただけに、「最賃の引き上げで中小企業の数を減らすという手法を取るとすれば、乱暴だ」(幹部)との声も上がる。

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