スーパー売上高は3・3%増

 日本チェーンストア協会が25日発表した8月の全国スーパーの売上高(既存店ベース)は、前年同月比3・3%増となった。プラスは4カ月連続。新型コロナウイルス感染再拡大で外出自粛が強まったためだが、衣料品が前年割れとなっているほか、全国百貨店と主要コンビニエンスストアの8月売上高も前年実績を下回っており、新型コロナ禍での消費者の節約志向を色濃く反映した。

 8月の全国スーパー売上高は食料品が引き続き好調で全体を大きく押し上げたが、衣料品は16・3%減。日用品でもレジャー用品などが不調となった。井上淳専務理事は「暮らしを豊かにする商品は好調だが、外出の楽しみとしての買い物は不調」と分析する。

 他の小売り業態も回復ペースが思わしくない。日本百貨店協会が発表した全国百貨店売上高(同)は22・0%減と7月の20・3%から減少率が拡大。日本フランチャイズチェーン協会が発表した主要コンビニ7社の既存店売上高も、前年同月比5・5%減の9059億円だった。

 まだら模様の背景には外出自粛の拡大がある。スーパーを支えるのは生鮮食品の好調だが、「本来なら外出などで発生していた消費がイエナカ消費に置き替えられている」(SMBC日興証券の宮前耕也シニアエコノミスト)に過ぎず、消費全体としてのパイは縮小している。

 商品別の売上高にもこうした消費行動の偏りが表れている。コンビニでは猛暑でアイスクリームや冷やし麺などが売れた一方、「イベントの開催中止で、お出かけ前にコンビニに立ち寄っておにぎりなどを買うといった利用が減った」。百貨店は、地方への帰省自粛で手土産需要が激減。菓子が27・0%減と大幅な落ち込みを見せている。

 加えて足元では、生活防衛的な消費行動がさらに強まっているとの指摘も。日本チェーンストア協会の井上氏は「スーパーでも値下げ商品への反応が敏感になっているほか、優先順位の低い消費を抑える傾向がみられる」と、消費マインドの悪化を懸念している。

アクセスランキング

もっと見る

ピックアップ