新型コロナ終息後に大規模な観光キャンペーン 政府の未来投資会議

 政府は5日の未来投資会議で、新型コロナウイルスの感染終息後、自粛経済で滞った人の流れを取り戻すため観光需要を喚起する大規模キャンペーンを実施する方針を示した。感染拡大による企業のサプライチェーン(供給網)の混乱を踏まえ、中国など特定の国に依存した一部製品について生産拠点の国内回帰も後押しする。令和2年度に順次支援策を実施する構えだ。

 安倍晋三首相は会議で、「観光事業の喚起や地域の農産品、商店街のにぎわい回復を含め、国を挙げたキャンペーンを検討する」と強調した。

 政府要請で外出を自粛する動きが広がったことで、小売りや外食、レジャー産業などが軒並み打撃を受けている。このため、感染拡大が峠を越した後は官民でキャンペーンを張り需要を呼び起こす。経済官庁幹部は「今は苦しいが、東京五輪に向けて盛り上げたい。業界団体には事前に準備してほしい」と呼びかける。

 一方、一部の自動車部品など国内の人件費でも利益が出る付加価値が高い製品は生産拠点を国内に戻し、それ以外も国民生活に欠かせない製品は東南アジアなどに移すことを推奨。協力企業の助成策を検討する。

 日本企業にとって中国は大消費地であると共に主要生産拠点。部品など中間財の対中依存度は輸出で24・7%、輸入で21・1%(いずれも平成29年時点)と主要先進国で最も高い。“中国頼み”は日本企業が抱える構造的な問題であり、政府は新型肺炎を機に生産拠点の多角化を加速する。

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