韓国「利下げ」に重大リスク! ウォン安加速なら“資本流出”懸念も…

 韓国経済は地盤沈下から抜け出せるのか。日本政府による半導体素材の輸出管理強化を理由に韓国銀行(中央銀行)が利下げを行ったが、すでに1~3月期時点でマイナス成長になるなど脆弱(ぜいじゃく)ぶりが際立っている。利下げによるウォン安進行で低調な輸出を押し上げる狙いだが、資本流出という重大リスクをはらんでいる。

 韓国の利下げは約3年ぶり。市場では来月の利下げが予想されていたが前倒しした。韓国銀行は今年の成長率見通しを4月に2・6%から2・5%に引き下げたばかりだが、さらに2・2%に下方修正した。日本の輸出管理強化について「韓国経済に大きな影響をもたらす」と危機感をあらわにしており、追加利下げの可能性も示唆した。

 18日の外国為替市場では対円と対ドルでウォン安が進んだ。韓国経済を支える輸出は、今年6月まで7カ月連続で前年比マイナスで推移しており、本来ならばウォン安が起爆剤になるはずだが、そう簡単ではない。

 「韓国は中国への輸出依存度が高い。中国経済が減速し、米中貿易戦争の落としどころも見えない段階で輸出を回復させるのは難しい」(市場関係者)との指摘もある。

 利下げにもかかわらず、18日の韓国総合株価指数は下落した。

 韓国がウォン安を放置した場合、通貨安で対米輸出を伸ばそうとしていると、米トランプ政権に疑念を持たれ、制裁対象になる恐れもある。

 また、経済低迷が続き、ウォン安が加速すれば、資本流出懸念も強くなる。万が一の際に資金を融通してくれるのが通貨交換(スワップ)協定だが、日本との協定は中断したままで、打開策は見通せない。

 日本にとっても対岸の火事ではない。米連邦準備制度理事会(FRB)も月内にも利下げの見通しを示している。日銀も動かなければ、円の独歩高となり、企業業績の悪化懸念が強まりそうだ。

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