ルノー会長、FCAとの再交渉に含み「強力な連合復活を優先」

 【ロンドン=板東和正】フランス自動車大手ルノーの株主総会が12日午後、パリで開かれた。ルノーのジャンドミニク・スナール会長は欧米大手フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)との経営統合交渉が白紙となったことについて「本当に残念」としながらも、「将来は分からない」と交渉再開の可能性に含みを残した。

 一方、日産自動車などとの企業連合に関しては、前会長兼最高経営責任者(CEO)のカルロス・ゴーン被告の事件で「傷ついた」と指摘した上で、「優先事項は強力な連合を復活させることだ」と強調した。

 総会は、スナール氏やティエリー・ボロレCEOらが出席。撤回されたFCAとの経営統合案に加え、緊張が続く日産との関係について経営陣がどう説明するかが焦点となった。

 スナール氏は株主の質問に答える形で、FCAとの統合案が5月27日の発表から10日間で白紙になった経緯について、「前向きに協議を進めようとしていた」と明らかにした。

 日産との関係に関しては「今後の発展の柱になる」とも述べた。また、日産の企業統治(コーポレートガバナンス)改革案をめぐり、統治強化のために設置する委員会に関する日産側の人選に不満を表明し、自身だけでなくボロレCEOもメンバーとすることが賛成の条件だとの考えを示した。

 ただ、スナール氏は日産の統治改革案そのものは支持するとの立場も強調した。

 日産に対し、筆頭株主のルノーは経営統合を提案したが、経営の独立性を維持したい日産は提案を拒否した。ルノーは、日産が今月25日の定時株主総会で提案する統治改革案について投票棄権を検討する意向を示しており、両社の間で緊張が高まっている。

 総会ではこのほか、経営側が、ゴーン被告に対し2018年の成果連動報酬22万4千ユーロ(約2750万円)を支払うとした議案の採決を提案した上で、株主に賛同しないよう要請。議案は否決された。

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