金融機関に求められるITガバナンス 人材の育成急務

 RPAの活用などにより業務の自動化が進む中、ITに関するガバナンス(企業統治)体制の構築が急務となっている。RPAはコスト抑制や顧客の利便性向上につながる半面、想定外のトラブルが起こる可能性もあるためで、企業にはIT人材の確保も課題だ。

 平成30年度の年次経済財政報告(経済財政白書)によると、日本の就業者に占めるIT人材の割合は1・8%。英国(5・2%)、米国(3・0%)を大幅に下回る。IT企業以外の企業にITの専門家が少なく、IT活用の阻害要因になっている可能性も指摘されている。

 こうした状況は日本企業全体の課題だが、なかでも生保は業務に際し、顧客の病歴など特に慎重に扱う必要がある情報を大量に保有。不用意な情報の自動処理が進み、情報流出を招いた場合のリスクは大きい。

 日本生命は今年4月入社からITの専門人材採用枠を新設するなどの取り組みを始める。日本総合研究所先端技術ラボの北野健太シニアリサーチャーは金融機関が「非金融領域での企業努力が必要だ」とし、IT部門の強化を通して競争力を向上させることの重要性を指摘する。(林修太郎)

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