官民挙げた“QR狂想曲”はどこ向かうのか…QRコード決済って本当に必要?

 アリペイが爆発的に普及した中国では、個人の信用力を重視するクレジットカードや銀行口座の普及が遅れた背景があり、世界的にみれば特殊な立ち位置だ。

 今年秋のラグビーワールドカップや2020年東京五輪・パラリンピックで見込まれる外国人観光客の増加を取り込もうと、官民の環境整備は進む。消費税増税対策の目玉で導入されるキャッシュレス決済のポイント還元に加え、福岡市が公共施設や商店街、タクシーでもQR決済を使える実証実験を行うなど、地方自治体の取り組みも盛んだ。

 ただ、爆買いの沈静化で中国人観光客のみにターゲットを絞った対応は効果が薄れており、「ワールドカップに合わせて海外のラグビーファンの消費を促すなら、むしろ英国連邦のアングロサクソン系を重視すべきではないか」との指摘もある。外国人観光客の利便性を重視するならQRにこだわらない対策が必要だ。

 ■国内では続々参入

 一方、国内企業は既にQR決済を次世代の主役とみて群雄割拠の状況。クレジットカードや交通系電子マネーと異なり加盟店側の初期費用がほとんどかからないため導入しやすく、急速な普及が見込めるためだ。

 ソフトバンクとヤフーが共同出資する「ペイペイ」では、昨年12月に支払額から総額100億円を還元するキャンペーンを実施したことで利用者が急増した。ライン系運営会社は支払価格の2・45%を2021年7月末まで無料にするキャンペーンを開始し、ペイペイやアマゾンジャパンも手数料ゼロを掲げ競合する。NTTドコモや楽天も膨大な顧客基盤を強みに加盟店拡大を急いでいる。

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