GM撤退検討で韓国・文在寅政権に支持率急落の危機

 韓国の文在寅政権に支持率急落の危機が迫っている。米自動車大手のゼネラル・モーターズ(GM)が韓国市場から撤退する可能性が浮上、大量失業の発生で文大統領の金看板の雇用創出政策が泥にまみれる恐れが出てきたからだ。アイスホッケー女子の韓国・北朝鮮合同チームの編成など、平昌冬季オリンピックの政治利用が不評を買ったのに続き、経済運営でも大きな失点となれば国民の失望は免れそうにない。

 GMは平昌五輪真っ直中の2月13日、傘下の韓国GMの群山工場の閉鎖決定を明らかにした。経営不振の韓国GMは、2014~16年の赤字が1兆9718億ウォン(約2000億円)に上り、17年も世界販売が前年比12・2%減の52万4547台(韓国国内販売は26・6%減)と大幅に落ち込み、約6000億ウォンの赤字を計上。群山工場の過去3年間の稼働率は約20%と、惨憺(さんたん)たる状況だったという。

 GMのメアリー・バーラ最高経営責任者(CEO)は2月初め、韓国GMについて「現在のような非効率的構造では事業を続けることが難しい」と発言をしており、工場閉鎖で具体的な行動に出たことになる。GM幹部はさらに、2月末までに韓国GMについて重要な決断を下すことになるとしており、韓国政府の経営支援がなければ工場閉鎖にとどまらず、事業撤退するとの見方が強まっている。韓国大手紙の中央日報(電子版)は、直接・間接の雇用とその家族まで加えれば、GMの韓国市場撤退で苦痛を強いられる人員は30万人に達すると分析しており、群山工場閉鎖の一報で文政権に衝撃が走ったことは想像に難くない。韓国ギャラップの世論調査によると、文大統領の2月第1週の支持率(職務遂行について肯定的にとらえている人の割合)は前週より1ポイント下落の63%となり、昨年5月の就任後最低に落ち込んでいる。平昌五輪での南北合同チーム結成への反発が大きな要因とされ、不支持率(同否定的にとらえている人の割合)は30%と3ポイント上昇。ここで手をこまねいて大量失業を招けば、60%台を割り込む支持率急落に直面する公算は大きい。

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