注目される「金融老年学」 お金の制約なく生活できる期間と寿命の一致を

 【100歳時代】

 「100歳時代」では、リタイア後の期間が従来に比べて一段と長くなりそうだ。何歳まで生きるのか分からず、公的年金も将来的に頼りにできない中、金融資産が途中で底をつかないようにすることが重要になる。長寿や加齢が経済や金融行動に与える影響を研究する「ファイナンシャル・ジェロントロジー(金融老年学)」という分野が注目されており、野村証券を傘下に持つ野村ホールディングス(HD)などが取り組みを強化している。

 「金融面の制約がなく生活できる期間を示す『資産寿命』を、生命寿命と可能な限り一致させることが、金融老年学の主な目標だ」

 野村HD傘下の野村資本市場研究所の野村亜紀子研究部長はこう指摘する。

 野村証券が行った興味深い試算がある。60歳までに1500万円の金融資産を蓄え、2800万円の退職金を受け取ったとする。リタイアして勤労収入がなくなる中、年率0・5%の緩やかな物価上昇のもとで老後を過ごすとどうなるか。まったく運用しなければ、79歳で底をつく。「低リスク・低リターン」といえる年平均1・0%の投資収益率で運用したとしても、83歳までしか持たない-。

 野村HDは2つの取り組みで高齢の顧客への対応を図っている。

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