東芝、日米韓連合に半導体子会社売却の方針決定

 東芝は20日に取締役会を開き、半導体子会社「東芝メモリ」の売却先を米投資ファンドのベインキャピタルが主導する「日米韓連合」とする方針を決めた。売却額は2兆円規模。早期の売却契約を目指す。半年以上にわたり迷走した売却交渉を決着させ、経営再建に向けて前進する。

 20日の取締役会では協業する米ウエスタンデジタル(WD)が加わる「日米連合」が示した新たな案と日米韓連合の案を精査した。買収額に研究開発費用など4000億円を上乗せし、WDの訴訟への対応にも配慮した日米韓連合の案を選んだ。

 日米連合と台湾の鴻海精密工業の2陣営との交渉は打ち切る方向だ。

 日米韓連合の買収案はベインのほか、韓国半導体大手SKハイニックス、東芝、アップルやデルなど米国のIT関連の有力企業4社、東芝以外の日本企業、大手銀行が株式や議決権のない優先株、融資で資金を拠出する。議決権比率はベイン49・9%、東芝40%、日本企業10・1%とし、日本勢が過半を握る。

 東芝メモリと同業であるSKが将来取得できる議決権比率も15%程度に抑え、買収に伴う独占禁止法の審査が長引かないようにする。

 WDが他陣営への売却中止を求めて国際仲裁裁判所に提訴していることから、訴訟リスクを心配する産業革新機構と日本政策投資銀行は買収時は出資せず、訴訟解決後にお金を出す枠組みだ。

 ただ、WDは東芝が他陣営を選んだことで、裁判で徹底抗戦する見込み。東芝は早期の和解を目指すが、裁判所の判断によっては売却が白紙になる懸念が残る。

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