韓国サムスン電子「リーダーシップ不在」のリスク 強み削がれる懸念

【経済裏読み】

 韓国前大統領、朴槿恵被告への贈賄罪などに問われた韓国サムスン電子副会長の李在鎔被告の裁判が長期化の様相を呈してきた。懲役5年の実刑判決を言い渡した8月25日のソウル中央地裁判決を不服として李在鎔氏側が控訴。サムスン電子の2017年4~6月期連結決算の営業利益は四半期ベースで過去最高を記録し足元の業績は好調だが、経営権を握るトップ不在が続くことになる。強いリーダーシップによるスピード経営を持ち味にしてきたサムスン電子の強みは削がれるのか。市場の懸念がくすぶっている。

 「好業績」裏のリスク

 サムスン電子はいま、世界的な半導体とスマートフォン需要の波にのって絶好調だ。17年4~6月期連結決算によると、営業利益は前年同期比1・7倍の約14兆ウォン(約1兆3700億円)で、四半期として過去最高。13年7~9月期の10兆1600億ウォンの記録を大きく上回った。新型スマホ「ギャラクシーS8」の販売も順調で、公判の悪影響は、足元の業績には出ていないようにみえる。

 格付け会社大手のサムスン電子の格付けは「安定的」な水準を維持。李在鎔氏に対する実刑判決のあとも格付けは変えなかった。ただ同社の将来の見通しとなると、厳しい視線を向けているという。

 朝鮮日報(日本語電子版)は格付け会社が分析した「リーダーシップ不在」のリスクについて報じた。

次ページ司令塔を欠いた状態が続いた場合のサムスン電子の見通しを示したもので…

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