アップル変心で苦境に 東芝危機で名前挙がる“救世主”が助ける企業、さらなるリストラか

 【経済インサイド】

 経営危機に陥った東芝など日本の有名企業を支援する“救世主”として必ずといってよいほど名前が登場する官民ファンド「産業革新機構」が筆頭株主の企業が苦境にあえいでいる。液晶パネル大手のジャパンディスプレイ(JDI)だ。主要顧客のアップルがスマートフォン(スマホ)に有機ELパネルの採用を想定より早く進める見通しとなり、液晶パネルの受注を大幅に減らす懸念が出ているからだ。JDIも有機EL技術の開発を急ぐが、量産開始は早くても来年だ。再建計画の練り直しが急務となっており、外部資本の受け入れやリストラなど抜本策が迫られる。

 「中期的な見通しが甘かった。経営者として責任を感じている」。JDIの有賀修二社長は5月10日に開いた平成29年3月期決算会見で、こう厳しい表情で語った。

 同期の連結最終損益は316億円の赤字となり、3期連続の最終赤字に沈んだ。2月の会見では「最終黒字に転換したい」と意気込んだが、新型液晶パネルの生産で不良品を出さない歩留まり改善が遅れたほか、スマホにおける有機ELの台頭を踏まえ、将来に一定の黒字を確保することを前提にしている繰延税金資産の取り崩しを余儀なくされた。29年4~6月期も150億円の営業赤字を予測する。

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