東芝危機 WDを提訴! 「半導体売却妨害」 綱川社長が株主総会で陳謝

 経営再建中の東芝は28日、半導体子会社「東芝メモリ」の売却を妨害したとして、三重県四日市市の工場を共同運営する米ウエスタンデジタル(WD)に総額1200億円の損害賠償を求めて東京地裁に提訴した。不正競争行為の差し止めを求める仮処分命令も申し立てた。

 東芝は、WDが製品開発に関する情報に接触できないようにする「アクセス遮断」の措置も講じた。WDは既に米国の裁判所に東芝メモリの売却中止を求めて提訴しており、両社の対立は訴訟合戦に発展した。

 東芝メモリを第三者に売却するには自らの同意が必要とWDが主張していることに関し、東芝は「虚偽の事実を流布し、東芝の名誉を毀損した」と主張。東芝メモリの機密情報を「不正に取得している」とも指摘した。東芝は「今回は損害の一部」(広報担当)と説明している。

 一方、東芝は同日午前、千葉市内で定時株主総会を開催。平成29年3月期決算の報告を見送る異例の事態で、綱川智社長が総会冒頭、「ご迷惑をかけ、おわびする」と陳謝した。

 東芝は総会までに、東芝メモリ売却について官民ファンドの産業革新機構を軸とした「日米韓連合」と契約する方針だったが、WDとの対立などが障害となり、総会では「交渉中」とだけ報告した。質疑では過去最多の29人が質問し、「なぜ優良部門の半導体事業から切り売りするのか」と疑問を投げかける声も上がった。

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