東芝メモリ売却、「日米韓連合」で最終調整

 経営再建中の東芝は、半導体子会社「東芝メモリ」の売却先を、産業革新機構や米投資ファンドのベインキャピタル、韓国半導体大手のSKハイニックスなどからなる「日米韓連合」とする方向で最終調整に入った。売却後も日本側が経営の主導権を握れるほか、独占禁止法の審査期間が短期間で済むと判断した。売却益は財務改善にあて、平成29年度末の債務超過解消を目指す方針だ。

 東芝は近く売却先を決定し、28日の定時株主総会までに手続きを終えたい考えだ。

 日米韓連合は経済産業省が主導してきた。新たに設立する特別目的会社(SPC)に革新機構と日本政策投資銀行、ベインが出資する計画。取引先などの日本の事業会社4社が各100億円前後を出資し、大手銀行やSKが融資することも検討している。

 東芝本体の出資も調整したが、可能性は低くなっている。また、米投資ファンドのコールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)は合流を断念した。関係者は「基本的な枠組みは固まっている」と話す。買収額は2兆~2兆1千億円と東芝側が求める2兆円以上を確保できる見通しだ。

 今後の焦点は、東芝の協業相手で東芝メモリの他社への売却に反対する米ウエスタンデジタル(WD)の出方だ。日米韓連合に合流する協議を進めているが、15日(日本時間)に売却中止を求めて米裁判所へ提訴するなど対立が続く。協議が難航すれば、手続きが遅れる懸念もあるなど、先行きが不透明な面も残る。

 一方、米半導体大手のブロードコムも有力視されていたが、大型買収を繰り返してきた同社による買収後のリストラなどを東芝が懸念。「日米韓連合がなくなった場合の選択肢」(関係者)との位置づけにとどまっている。

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