景気「拡大」が7割近くに達したが…個人消費や海外リスクに懸念

 平成29年4~12月の国内景気について、企業の7割近くが「拡大」か「やや拡大」とみていることが、産経新聞社が主要企業123社を対象に行ったアンケート(無回答を除く)で分かった。日銀が4月末の金融政策決定会合で、景気の基調判断を9年ぶりに「拡大」と表現したことを裏付けた格好だ。ただ、個人消費の回復は業種によりばらつきが大きく、景気の本格回復はまだ道半ばだ。

 今年の景気は「拡大」が3%▽「やや拡大」が65%▽「横ばい」が30%▽「やや後退」が2%-だった。「後退」との回答はゼロだった。前回(12月末)調査に比べ、「拡大」「やや拡大」の合計は6ポイント増の68%となった。

 理由は企業収益の増加▽海外経済の回復▽個人消費の回復-が多かった。「米国を中心に海外経済が堅調」(保険)で、輸出・生産が増加したことが大きい。27年度の自動車輸出は前年比1.2%増の463万6454台と、2年連続で伸びた。

 ただ足元では、スーパーやコンビニエンスストアで4月から値下げの動きが広がる。「消費の現場は節約志向が根強い」(流通)など、個人消費をめぐっては懸念の声も少なくない。

 また、景気の懸念材料には「トランプ政権の政策実行の行き詰まり」(IT)や「欧州のポピュリズムの台頭による政治混乱」(建設)など、海外の地政学的リスクを挙げる企業も相次いだ。直近の「北朝鮮、シリアなどの地政学リスク」(流通)に対する懸念も根強い。また、国内要因では「深刻な人手不足が経済成長を阻害する」(銀行)との指摘もある。

 それだけに、景気の先行きについては、当面、海外動向に左右される状況が続きそうだ。

アクセスランキング

もっと見る

ピックアップ