東芝社長が会見、決算再延期を謝罪 海外原発事業から撤退「振り出しから再チャレンジ」

 経営再建中の東芝は14日、巨額の損失が発生している米原発子会社ウェスチングハウス・エレクトリック(WH)の株式過半を売却する方針を発表した。海外の原発事業からは撤退する方向だ。一方、WHの損失をめぐって監査法人の承認が得られていないため、平成28年4~12月期連結決算を含む「四半期報告書」の提出期限を再延期し4月11日とした。

 綱川智社長は東京都内の本社で記者会見し、「すべての関係者に多大な迷惑と心配をかけて改めて深くおわびする」と謝罪した。

 東芝は、2020年3月期の連結売上高が4兆2千億円になるとの見通しも示した。原発事業の縮小や、稼ぎ頭の半導体メモリー事業を分社化して株式を売却することなどを織り込み、2017年3月期予想から1兆3200億円減少する見込みだ。

 綱川社長は、WHの米連邦破産法11条の適用申請について「いろいろな選択肢はあるが、決まったことはない」と述べた。

 WHをめぐっては、原発事業で生じた損失額を確定させる過程で、特定の経営者が従業員に対し、損失を小さく見せるように圧力をかけたとの疑惑があり、調査が続いていた。

 東芝で監査委員長を務める佐藤良二社外取締役は、不適切な圧力について「存在を認定した。改善措置を講じる」と説明。同様の問題が28年3月期以前にも発生したかを調べる必要が出たため、四半期報告書が提出できなくなった。ただ、「現時点では財務数値に影響する修正事項は出ていない」(佐藤氏)という。

 14日の東京株式市場で東芝株は一時、前日終値比8%超安の196円10銭まで売られたが、関東財務局から四半期報告書の提出再延期が認められたため、投資家の警戒感が薄れ、買い戻された。

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