【スゴ技ニッポン】地味な技術に見えて実用化の道は平坦ではなかった!包装用段ボールの使用量削減

 キリングループの国内飲料事業を管理するキリンが缶ビールやペットボトル飲料向け包装用段ボール(カートン)の省資源化に取り組んでいる。カートンの四隅を切り落としたり、段ボールの芯の紙を薄くするといった新たな技術を導入し、紙の使用量削減に着実に貢献している。地味な技術に見えるが、実用化の道は決して平坦ではなかった。

 環境保全機運の高まりを受け、キリンは2002年以降、カートンの軽量化を進めてきた。同社では同じ厚みのものでも角が多いと荷重に対し、強くなる特性に着目。04年にはカートンの四隅を切り落として、側面を8面構造にして強度を確保したカートン「コーナーカットカートン」を導入。段ボールの芯の紙を薄くしても荷重に耐えられるようになり、350ミリリットル缶用カートンでは紙の使用量が約10%削減したという。

 しかし、この技術にも限界があった。段ボールの芯の紙をさらに薄くすると、倉庫などでの保管時に上から荷重がかかった際、強度不足でカートンが変形したりするトラブルが想定された。カートンのさらなる軽量化を実現するには、さらなる改良が求められていた。

 キリングループで包装容器の開発を担うキリンパッケージング技術研究所で約4年の開発期間を経て、実用化にこぎつけたのが「スマートカットカートン」だ。新カートンは「コーナーカットカートン」の技術をベースに、段ボールシートメーカーの王子コンテナー(東京都中央区)と共同で開発し、15年9月に導入した。カートンの四隅に加え、長側面上部の角(2辺)も切り落としたのが特徴。紙の使用量はコーナーカットカートンと比べて約16%削減したにもかかわらず、強度は維持した。

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