「ご当地投資」で地方創生 クラウドファンディングと地銀タッグ

 インターネットで新事業に小口の投資を募るクラウドファンディング(CF)が、地方の特産品や観光資源のビジネス化に一役買っている。魅力的な「ご当地ネタ」を発掘して全国の個人投資家を振り向かせたいCF事業者と、起業家や新事業の育成を支援したい地方銀行との思惑が一致し、業務提携に踏み切るケースも増えてきた。(石川有紀)

 ◆実績なくても…

 伊根湾に浮かぶように、約230軒の木造建築「舟屋」が立ち並ぶ京都府伊根町の舟屋集落。1階が舟の格納庫、2階を居間とする、漁村の暮らしに根ざした伝統的住居だ。国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されているが、高齢化により空き家が増え、景観の保全が課題となっている。

 「床下に波音が聞こえ、非日常感を味わえる」。7月に舟屋を改装して開業した宿「雅(みやび)」には、そんな体験を求めて国内外から宿泊客が続々と訪れる。1日1組限定で、予約が埋まる状況が続いている。

 物置だった舟屋を町内の旅館、油屋(あぶらや)が改装した。開業資金840万円をCFで募集したところ、約3週間で満額が集まった。油屋の浜野茂樹支配人は「ネットで資金を募ることによってよい宣伝にもなった。全国の投資家に注目されて、改めて舟屋の価値を感じた」と感慨深げだ。

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