「アップル」戦略に影響も…島野製作所が提訴

 島野はアップルに、(1)他のサプライヤーからもピンの供給を受ける(2)島野と取引している2次サプライヤーと取引する-場合、それを島野に知らせるという約束をさせていた。島野にとって、アップルとの取引は極めて重要で、発注量の減少は死活問題だ。またピンをつくるためにノウハウを伝える2次サプライヤーに、間接的に自社の技術を使われては「オンリーワン」の技術を維持できない。この約束は、巨大企業と取引する島野が自社や取引先を守るための知恵だった。

 しかしアップルはこのとき、島野の2次サプライヤーである海外企業にピンをつくらせており、両方の約束を同時に破っていた。その上、その会社は島野の特許権を侵害していたとされる。取引再開を求めると、アップルは従来の半額以下への値下げを要求。やむなくこれに応じたら、アップルはさらに信じられない要求をしてきたという。

 「約159万ドル(当時の1ドル=102円程度で計算すると約1億6220万円)のリベートを振り込んでほしい」。資料によると、13年5月のメールだった。値下げ前に島野から購入しアップルの在庫になっていたピンの数に、値下げ分の金額をかけた額だといわれた。島野は支払わざるを得なかった。

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