LCC成長、壁は大株主!? 日航・全日空の本音「生かさず殺さず」:イザ!

2014.10.16 16:14

LCC成長、壁は大株主!? 日航・全日空の本音「生かさず殺さず」

 国内で本格的な格安航空会社(LCC)が誕生して3年目に入った。関西国際空港を拠点とするピーチ・アビエーションが単年度最終黒字を達成するなど順調にみえるが、LCCが全体の3~4割を占める欧米と比較すると航空市場の違いが浮き彫りになる。国内では日本航空と全日本空輸の2強が圧倒的な存在で、日本のLCC3社は日航、全日空の傘下にある。3社の大株主たる2強はライバルに発着枠や需要を奪われたくはないが、新興勢力の成長も許したくないのが本音。航空関係者は「独立系でなければ真の成長はない」と指摘する。(中山玲子)

 ◆競合路線避け

 アイルランド発祥で欧州最大のLCC、ライアン航空は当初、座席に料金区分があり、飲食などの提供サービスがあるフルサービスキャリアとして運航していたが、LCCに業態転換したことで今や世界トップクラスのLCCとなった。ある大学教授は成長の理由を「同業の大手から出資を受けない独立系であることが大きい」と指摘する。

 同業の大株主が影響力を持つ場合、競合路線でLCC側が遠慮したり、譲ったりするケースが少なくないが、独立系のLCCならば利益が見込める路線で真っ向勝負を挑めるのが理由だ。欧米のLCCは、フルサービスキャリアへの遠慮のない格安戦略が成長の源泉となっており、米最大のLCC、サウスウエスト航空も同様に独立系だ。

 日本でも平成22年、マレーシアの大手LCC、エアアジア傘下のタイ・エアアジアXが羽田空港に就航すると羽田-クアラルンプール間を片道5千円で提供。こうした格安運賃を武器にするLCCがアジアから次々に就航し、日本の国内線就航にも意欲をみせていた。