「オウンゴール」のアベノミクス 膨張中国に対峙する原点に戻れ:イザ!

2014.8.24 17:00

「オウンゴール」のアベノミクス 膨張中国に対峙する原点に戻れ

 【日曜経済講座】編集委員・田村秀男

 4~6月期の国内総生産(GDP)第1次速報値が示すように、消費税率引き上げ後、GDPの6割を占める家計消費は戦後最大級の落ち込みだった。景気はこのままL字形で停滞局面に入る恐れは十分ある。

 気になるのは外部の目である。英フィナンシャル・タイムズは8月14日付社説で「アベノミクスに試練」と取り上げた。アベノミクスが頓挫することは、「20年デフレ」が「30年デフレ」となるばかりではない。国際社会で日本は中国に対する負け犬として扱われてしまう。

 中国は不動産バブルの崩壊や共産党内の権力闘争激化で自滅するとか、南シナ海などでの露骨な覇権主義で中国はアジア、さらに世界的に孤立しつつあるという見方もあるが、希望的観測に過ぎやしないか。その前に、日本は肝心の経済で「オウンゴール」を演じてしまっている。

 国家の経済力の国際評価基準であるドル建てで日中のGDP(名目)を比較してみればよい。「萎縮する日本、膨張する中国」というトレンドは、アベノミクス開始後むしろ強くなっている。

 世界銀行統計によると、2013年の日本は4・9兆ドル、前年比で17%減、対する中国は9・2兆ドル、同12%増と、日本との差をさらに広げている。今年は前半のGDP速報値から推計すると、日本が前年比0・2%減、中国9%増である。

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