【経済裏読み】過熱する「超高速取引」は究極の錬金術か? システム負荷懸念も

 HFTとは英語の「high frequency trade」の略で、文字通り頻繁に取引を繰り返すこと。そしてHFT業者の打ち出の小づちとは、高性能コンピューターによる高度な売買システムだ。経済統計の結果など市場の値動きを左右する情報を一般投資家に先駆けて瞬時に収集し、分析させて取引を成立させる。この手法を駆使して短期取引を繰り返し、利ざやを積み上げることで荒稼ぎをしていた。

 HFTは米国のみならず欧州や日本を含むアジアなど世界規模で広がっている。たとえばお隣の韓国では、株価指数(KOSPI)のオプション市場でのHFTが盛んだ。

 ■激震に揺れる市場

 「バックアップのシステムもうまく作動しない。どうなっているんだ!」

 昨年8月22日、大規模なシステム障害が発生した米ナスダック市場のシステム部門の担当者は頭を抱え、悲鳴を漏らした。株式などの取引が3時間余りストップした。主要市場でこれほど長時間全面的に取引が停止するのは異例で、オバマ大統領にも報告された。

 大西洋を挟んだドイツでも同月、欧州最大のデリバティブ(金融派生商品)取引所であるユーレックスで取引障害が発生。ほぼ同時期に中国でも、上海市場で大規模な誤発注から株価が急騰する騒ぎが起きた。

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