【主張】展示イベント中止 「自衛隊排斥」はねつけよ

 神戸市の百貨店「大丸須磨店」で7月下旬に予定されていた自衛隊車両の展示イベントが、共産党に近い女性団体「新日本婦人の会」などの反対で中止された。

 同会兵庫県本部はツイッターに中止を「朗報」と書き込んだが、「自衛隊がいるから平和に暮らせているのでは」などと疑問の声が寄せられた。

 同会は、パトカーや消防車、救急車、バスなどに加え、自衛隊の車両も掲載された講談社ビーシーの幼児向け図鑑「はじめてのはたらくくるま」も問題視した。出版社は7月、この図鑑の増刷をしないと発表した。

 これらの自衛隊排斥には一分の理もない。イベントの主催者や出版社が受け入れたのは残念だった。特に後者は「表現の自由」の問題に触れる疑いがある。

 「表現の自由」をめぐっては、愛知県で企画展が中止されたことが論じられている。だがこの企画展は、昭和天皇の写真を燃やす映像や史実をねじ曲げた「慰安婦像」など日本に対するヘイト(憎悪)行為がみられた。「表現の自由」の濫用(らんよう)といえる。

 これに対し、展示イベントや幼児向け図鑑に不適当な点は見当たらない。

 展示イベントは自衛隊の救助活動を知ってもらおうと企画された。神戸は24年前、阪神大震災に見舞われた。そこでの自衛隊排斥などよくできたものだ。幼児向け図鑑に自衛隊車両が載ったのは、国民を守るために「はたらくくるま」だからだろう。

 侵略を抑止し、有事や災害時に国民を守る自衛隊を国民から遠ざけるのはおかしい。隊員の士気を支えるのは国民の理解である。

 共産党の党史『日本共産党の七十年』によれば、新日本婦人の会は昭和37年、「党と民主的な婦人運動の指導者や活動家の努力によって」生まれた。

 昨年8月には埼玉県鴻巣市のショッピングモールで予定された自衛隊や警察との「ふれあいフェスタ」が、同党鴻巣市委員会、新日本婦人の会鴻巣支部などの要請で中止された。同党は自衛隊違憲の立場だ。3年前、当時の党政策委員長が防衛費を「人を殺すための予算」と述べて批判された。

 「人殺し予算」のような発想に立つ共産党や、同党に近い団体の自衛隊排斥の圧力は目に余る。筋を通してはねつければよい。

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