【主張】韓国に協議要請 国際法に則り暴挙を正せ

 日韓関係の基盤を壊す暴挙を正すのは当然のことである。「徴用工」訴訟をめぐって政府は、昭和40年の日韓請求権協定に基づく協議を韓国政府に要請した。

 韓国の裁判所が、新日鉄住金の資産差し押さえを認める決定をしたことなどを、深刻に捉えたものである。

 韓国が責任ある態度を取らないなら、その無法を国際社会に訴え、邦人や企業を守る手立てを決然と行わなくてはならない。

 請求権協定は、日韓国交正常化に伴い交わされた。協定の解釈や実施に関する紛争が生じ、外交で解決できない場合、第三国の委員を含めた仲裁委員会を設けることなどが定められている。

 国同士の約束を破り、国際法違反の状態をつくっている責任は全て韓国側にある。「司法手続きの一環」などと、人ごとのような言い訳は通らない。司法の暴走を許し、反日を助長しているのは文在寅政権自身である。

 協定で日本が無償3億ドル、有償2億ドルの供与を約束し、請求権問題は「完全かつ最終的に解決された」と明記された。無償の3億ドルには、個人の被害補償問題の解決金が含まれている。国際法上明確なことであり、盧武鉉政権でこれを認める見解をまとめた。文在寅大統領は当時の側近だったことを忘れてはならない。

 協定による日本からの資金で韓国は「奇跡」といわれるほどの戦後の経済発展を果たした。

 今回の差し押さえ対象となったのは、新日鉄住金が保有する韓国鉄鋼最大手「ポスコ」との合弁会社の株式だ。

 日韓両国は、技術援助などさまざまな形で官民が関係を築いてきた。その基盤を壊すことは、経済をはじめとする日韓関係に大きく影を落とし、韓国自身の首を絞めることになる。

 賠償を命じた韓国最高裁の判断自体、史実をゆがめた、いわれなきものである。徴用を「不法な植民地支配と侵略戦争遂行に直結した反人道的不法行為」などと決めつけている。事は一企業の問題ではなく、日本の名誉と国益がかかっている。

 菅義偉官房長官は「政府一丸となる」として、関係省庁に対応を指示した。事実と法に則(のっと)って明確な発信を続け、根拠なき要求に拒否を貫く、あらゆる手立てをためらうべきではない。

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