【甘口辛口】紅白の定番裏番組、N響“第九”演奏会 「すべての人は兄弟」と平昌五輪に向け尊く響く

 ■12月31日 今年の「NHK紅白歌合戦」の大トリは、五輪の名場面の映像とともに歌う、ゆずの「栄光の架橋」だ。NHKの2004年アテネ五輪中継テーマ曲。来年の平昌五輪、そして20年東京五輪への架け橋となる、1年を締めくくるにふさわしい歌声が聴けるだろう。

 紅白の“裏番組”といえば、真っ先にダウンタウンの「絶対笑ってはいけない」シリーズ(日本テレビ系)が挙がるが、もっと古い定番裏番組がある。ほかでもないNHKEテレの「N響“第九”演奏会」。NHK交響楽団によるベートーベン「交響曲第九番」を聴かずに年を越せない人もいるだろう。

 「栄光の架橋」が体操男子団体金メダルを想起させるように、「第九」の「歓喜の歌」は1998年長野五輪のジャンプ団体金メダルを思い起こさせる。開会式で小澤征爾さんが指揮。中国・北京の故宮、豪州・シドニーのオペラハウス、米ニューヨークの国連本部、独ベルリンのブランデンブルク門、南ア・ケープタウンの喜望峰を結んだ大合唱に胸が震えた。

 隣国が核実験だ、ミサイルだと国際的な非難を浴び続ける中で開催される五輪。「すべての人は兄弟となる」と歌い上げる第九のメッセージはなおさら尊く響く。どうかどうか、いい年になってほしい。

 紅白が終わったら家を出て近所の八幡宮に出掛ける。北の空にはひしゃくを突き立てたような北斗七星。南にオリオン座、その左下におおいぬ座、その上がこいぬ座。それぞれの主星であるベテルギウス、シリウス、プロキオンを結ぶと「冬の大三角」だ。天気はやや崩れる予報だが、夜空のわんこたちとともに、心静かに戌年を迎えたいものだ。 (親谷誠司)

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