仙台「正論」懇話会 講演要旨 プーチン外交の行動様式に3つの特徴

 ロシアのプーチン大統領が来年3月の大統領選への出馬を表明した。当選が確実視され、プーチン時代があと6年続くことになる。プーチン氏がどういう外交戦略を取るかは、日本にとっても重要だ。

 プーチン外交の行動様式には3つの特徴がある。1つ目は「柔道型外交」と呼ばれる。2014年のロシアによるウクライナ南部クリミア半島の併合では、プーチン氏は電撃作戦を実行した。西側諸国の外交が交互に打つルールに従うチェス型だとすると、相手に隙があれば、いつ攻撃してもいい柔道のような外交との指摘だ。プーチン氏の特技が柔道であることから、柔道型外交と呼ばれるが、柔道を誤解している。柔道は精神性を求める修養の道だ。プーチン氏の柔道は勝つためだけのものだ。

 2つ目は「国内向け外交」だ。なぜ、2015年にプーチン政権はシリアへの空爆を行ったのか。それまでロシアは近隣のジョージア(グルジア)やウクライナといった旧ソ連構成国に軍事介入したが、シリアはロシアと国境を接しておらず、純然とした外国だ。

 東西の冷戦終結後、ロシア国民は米国一強に対抗したいと思っていたが、外国への攻撃をみて自国の力が回復したと大喜びした。クリミア併合時に83%台に上昇したプーチン氏の支持率はシリア空爆で89・9%とさらに上がった。

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