【産経抄】韓国の反日晩餐会 11月9日

 長く国際政治の報道に携わってきた毎日新聞の西川恵記者は、「饗宴(きょうえん)外交」の重要性を強調している。政治家の表向きの発言より、テーブルに並んだ料理やワインの方が、外交の成果を雄弁に語ることがあるからだ(『ワインと外交』新潮新書)。

 ▼西川記者は2005年6月、テレビの同時中継を聞いていて耳を疑った。当時の小泉純一郎首相は、韓国の盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領とソウルで会談していた。共同記者会見の後、盧氏が言い放った。「きょうの夕食は軽めにする考えです」。

 ▼歓待する気持ちはない、と言わんばかりである。「大統領にある底意地の悪さを感じた」。外務省の高官は夕食会の雰囲気をこう語っていたという。かつて盧政権で秘書室長を務めた文在寅(ムン・ジェイン)大統領は、「底意地の悪さ」を受け継いでいるようだ。

 ▼なんとトランプ米大統領をもてなす晩餐(ばんさん)会で、反日宣伝のショーを催した。メニューには、竹島の韓国名である「独島」を冠したエビ料理が含まれていた。招待客の一人である李容洙(イ・ヨンス)さんは、米国など海外に出かけて日本批判を繰り返してきた元慰安婦である。わざわざトランプ氏と李さんが抱き合う演出まで用意していた。

 ▼北朝鮮に核放棄を迫るため、日米韓が結束して最大限の圧力をかける。それを確認するトランプ氏のアジア歴訪の最中に、なぜ日本との「紛争の種」を披露する必要があるのか。就任以来目立った成果があがっていない文政権が、反日姿勢を国民にアピールする場として利用したとしか思えない。

 ▼文大統領が、米国から原子力潜水艦の購入を検討している、との報道もある。北朝鮮の監視に必要というより、保有していない日本に対して、優越感に浸りたいからではないか。そう勘ぐりたくもなる。

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