【甘口辛口】力士に秩序求める方針も行きすぎ…タレント扱いで“軽量化”することにもチェックを

■10月3日

 本場所や公式行事である巡業を休場した力士について日本相撲協会は先日、私的行動に注意喚起を促した。結婚式などへの出席もその対象になるとかで、横綱白鵬の師匠宮城野親方(元幕内竹葉山)は1日に開かれた白鵬の内弟子、幕内石浦の結婚披露宴を当初は「欠席する」と発表していた。

 8月の夏巡業を途中休場しながら白鵬は同月末の「24時間テレビ」のフィナーレ出演や、人気歌手のディナーショー出席と業界外での活躍も目立った。一罰百戒の“お灸”かと思いきや、2日の新聞を見ると石浦と横綱鶴竜の披露宴にかけもちで出席している。「どうなってるの」と首をひねったファンも多かったろう。

 なんでも、欠席予定だった2日の「明治神宮土俵入り」と、4日の「大相撲beyond2020年場所」(国技館)を務めることで“手打ち”となり披露宴出席が認められたとか。学校を途中で抜け出し遊びに行ったことがバレた高校生が、「放課後2日間の補習」で許してもらったような話だ。

 いまや相撲は黙っていてもお客が入る。秋場所も15日間満員札止めの大盛況だったが、白鵬や稀勢の里が休場した東支度部屋では一番奥の正横綱が座る聖域で幕下以下の若い衆たちがくつろぐ光景も見られた。人気にあぐらをかき始めたのか。緩みきった空気を引き締める一環として休場力士に秩序ある行動を求めたのならうなずける。

 とはいえ結婚披露宴まで自粛せよ、とは明らかに行きすぎだ。後援者や恩師の招きなど断れない場合もあるだろう。それより休場も出場も関係なく、力士がタレント扱いされ“軽量化”していくバラエティー番組の出演にチェックを入れる方が先決ではないか。 (今村忠)

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