【甘口辛口】本田も機能せず無得点に終わったサウジ戦…真夜中の2時間に詰まっていたのは時代の流れか

■9月7日

 W杯に行くのも、地獄のプレーオフに回るのも日本次第…。同じ勝ち点で2番目の枠を争うサウジアラビア、豪州に対し一足先に出場を決めた日本が「決裁権」を握った形のサッカーW杯アジア最終予選B組。願ってもないシチュエーションに惹かれて、6日のサウジアラビアとの最終戦を午前2時半に起きて見た。

 浅野(シュツットガルト)や井手口(G大阪)ら、若手のはつらつとした活躍で快勝した先月31日の豪州戦の余韻はまだ残る。その再現が楽しみだったが、前半は再三のチャンスを逸し後半から投入されたサウジのスーパーサブ、ムワラドのスピードに対応できず18分に決勝ゴールをたたき込まれた。

 テレビでは松木安太郎さんが例によって「さあ、ここで1点」「1点取りたいね」と居酒屋で夢中で見ているオヤジ風の解説をしていたが、そう簡単に1点は取れない。勝っているときは面白くても、最終予選で初の無得点に終わったこの夜ばかりはイライラさせられた。ここまで日本が出場決定を持ち越していたら、と思うとゾッとした。

 しかし、考えてみると6万2165人の観客のほとんどがサウジ国民で日本が勝ったり引き分けならスタジアムが失意の底に沈む。豪州は先にタイ戦を終え結果待ちだった。目の前のサウジに引導を渡して恨まれるよりは、まだ豪州の方が…。そんな日本人の気持ちの弱さ、優しさも出たのではと勝手に想像してしまった。

 これといった収穫もなく、右FWで先発した31歳の本田(パチューカ)は全く機能しないまま前半で交代した。「不要論」が一段と強まり、もしかしたら代表姿はこれが見納めに…。真夜中の2時間には時代の流れも詰まっていた。 (今村忠)

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