いつもの席、寡黙な健さん 京都の喫茶店「花の木」オーナー、思い出語る:イザ!

2014.11.19 16:01

いつもの席、寡黙な健さん 京都の喫茶店「花の木」オーナー、思い出語る

 当時、東映の任侠(にんきょう)映画に出演する俳優だった高倉さんは、撮影が終わると、スタッフや共演者を伴って店を訪ね、サイホンで抽出する店自慢のブレンドコーヒーを心ゆくまで味わっていたという。

 40年以上前のある日、高倉さんは「いつも迷惑を掛けているので」と、フランスの俳優、ジャン・ギャバンの特大ポスターをプレゼントしてくれた。そのポスターは今も、店のカウンターに大切に貼られている。

 最後に会ったのは1年半ほど前。夕方になり閉店しようとしていたところ、高倉さんが店を訪れた。いつもの席に腰を掛けると、プレゼントしたポスターを眺めながら、同席していた人に「まだ飾ってくれてる」とうれしそうに話していた。

 「少し痩せたように感じたが、背筋をピッと伸ばして、80代とは思えないほど元気な姿だった」。門田さんはそうしみじみと語ると、「またポスターを見てもらえると思っていたのに、あれが最後の姿になるなんて」と、思わず言葉を詰まらせた。

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