【主張】前支局長起訴 一言でいえば異様である 言論自由の原点を忘れるな:イザ!

2014.10.9 05:03

【主張】前支局長起訴 一言でいえば異様である 言論自由の原点を忘れるな

 韓国の検察当局が、産経新聞ソウル支局の加藤達也前支局長を、情報通信網法違反の罪で在宅起訴した。

 加藤前支局長の記事が朴槿恵大統領の名誉を毀損(きそん)した疑いがあるとして、ソウル中央地検が事情を聴き、60日以上の長きにわたって出国禁止措置がとられていた。

 言論の自由を憲法で保障している民主主義国家としては極めて異例、異様な措置であり、到底、これを受け入れることはできない。韓国の司法当局は、速やかに処分を撤回すべきだ。

 日本と韓国の間には歴史問題などの難題が山積し、決して良好な関係にあるとは言い難い。

 それでも、自由と民主主義、法の支配といった普遍的価値観を共有する東アジアの盟友であることに変わりはない。

 報道、言論の自由は、民主主義の根幹をなすものだ。政権に不都合な報道に対して公権力の行使で対処するのは、まるで独裁国家のやり口のようではないか。

 問題とされた記事は8月3日、産経新聞のニュースサイトに掲載されたコラムで、大型旅客船「セウォル号」の沈没事故当日に朴大統領の所在が明確でなかったことの顛末(てんまつ)について、地元紙の記事や議事録に残る国会でのやりとりなどを紹介し、これに論評を加えたものである。

 韓国の市民団体の告発を受けて行われた前支局長に対する事情聴取は3度にわたり、うち2回は長時間に及んだ。この間、実質的に取材活動も制限された。