【正論】坂村健氏 「プログラミング強国」へ教育を:イザ!

2014.7.31 03:01

【正論】坂村健氏 「プログラミング強国」へ教育を

 1995年というと、コンピューターの世界ではWindows95が発売されたエポックな年だ。マウスやウィンドウに代表されるグラフィカルユーザーインターフェース(GUI)で日本語がまともに使えるパソコンとして初めてビジネス的に成功し市場を確立した。それ以前のWindowsは完成度が低く、Windows95の登場により、コンピューターを専門としない一般の人がパソコンを使うのが普通になった。

イスラエルの成功例に学べ

 一般の人はパソコンショップでワープロや表計算や年賀状印刷といった特定目的プログラムのパッケージ商品を買い、マニュアル通りに操作する。パソコンは割りきって使う「道具」になった。このようなパソコン利用を受け、3年後の98年告示の学習指導要領には情報教育の目標として「情報活用能力」が挙げられた。パソコンを何に使うか、パッケージソフトをどう使うか、その時気をつけるべきルールといった、いわゆる「道具としてのパソコン教育」だ。

 しかし、同じ95年にイスラエルではジュディス・ガル=エゼル教授がA High-School Program in Computer Scienceという論文を発表した。中等教育でのコンピューター教育は、使い方よりも、原理やプログラミングを教えるべきだという内容だ。

 パソコンでワープロのプログラムを走らせるとワープロ、年賀状印刷のプログラムを走らせると年賀状印刷機になる。プログラム次第でパソコンはどんな道具にもなる。使うのでなく道具-プログラムを作る力がプログラミングだ。